「仕事終わりになると足が重だるい」「夕方にはふくらはぎがパンパン」
こうした足のむくみ・疲労感は、デスクワーク・立ち仕事を問わず、多くの働く世代が抱える悩みです。
この症状の背景には、「循環障害」「筋肉疲労」「靴の不適合」など、複数の要因が複雑に絡んでいます。さらに、後脛骨筋などの深部筋の機能低下が関与しているケースも少なくありません。
本記事では、足のむくみや疲れの原因を専門的に解説しながら、理学療法士の視点でおすすめの対処法・セルフケア方法を紹介します。
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『足がパンパンになる3つの主な原因』
① 静脈循環の低下(むくみ)
足のむくみ(浮腫)は、静脈やリンパの循環が滞り、体液が組織に溜まることで起こります。特にふくらはぎは「第二の心臓」と呼ばれるほど循環に重要な部位ですが、以下のような要因で機能が低下します。
• 長時間の座りっぱなし(デスクワーク)
• 立ちっぱなしで筋ポンプ機能が低下(販売・介護職など)
• 静脈弁の機能低下(加齢・血管の弱化)
② 筋肉疲労の蓄積
足の筋肉、特に後脛骨筋やヒラメ筋は、姿勢維持や歩行で常に活動している筋群です。これらの筋肉が疲労すると、以下のような症状が現れます。
• ふくらはぎのだるさや張り感
• 足裏(アーチ)の支えが弱くなる
• 後脛骨筋筋炎 → 内くるぶし付近の痛みや腫れ
特に後脛骨筋は、足の内側アーチを支える重要な深部筋であり、機能低下すると「土踏まずの低下(扁平足気味)」や「足底腱膜炎様の症状」も引き起こします。
③ 靴の問題
自分の足に合っていない靴を履くことも、むくみや疲労の原因になります。
• サイズが小さい or つま先が細い → 圧迫による循環障害
• インソールが合っていない → 筋疲労・アーチ機能の低下
• クッション性の低いソール → 衝撃が足に蓄積
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『疲労とむくみに効く3つのセルフケア』
① マッサージガンで深部の筋肉をほぐす
マッサージガンは、短時間で効率的に筋肉をリリースできるツールです。
『使用ポイント』
• ふくらはぎ(ヒラメ筋、腓腹筋):全体を軽くなでるように使用(20〜30秒ずつ)
• 内くるぶしのやや後ろ:後脛骨筋の走行部位を優しく刺激
• 足底アーチ:ローアングルでやさしく当てることで筋膜の緊張を緩和
『効果』
• 血流促進 → むくみ軽減
• 筋膜リリース → 張り感・重だるさの軽減
• 深層筋の活性化 → 姿勢とアーチ保持のサポート
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② 着圧ソックスでむくみを予防
着圧ソックスは、足首からふくらはぎにかけて段階的に圧をかけ、血液やリンパの流れをサポートします。
『選び方』
• 段階式着圧(足首:強 → 太もも:弱)
• ナイロンやスパンデックスなど伸縮性のある素材
• 日中用・就寝用で圧の強さが異なる点に注意
『着用のコツ』
• 朝履いて夜まで着用することで、重力による血液の滞留を抑えます
• 夜寝るときは「就寝用専用」の圧が弱いタイプを選びましょう
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③ 青竹踏み&つま先立ち運動
青竹踏みは、足底アーチを刺激し、筋ポンプ機能を高めるのに有効です。
『方法』
• 土踏まずを中心に青竹を5分ほど踏む
• 強すぎる刺激は避け、痛気持ちいい程度が目安
さらに、つま先立ちを10回×2セット行うことで、ヒラメ筋と後脛骨筋の収縮・弛緩が起こり、ふくらはぎ全体の循環を促進します。
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『働く人こそ“足”をケアすべき理由』
足の疲労やむくみは、「一日の終わりに仕方ないこと」と見過ごされがちです。しかし、足部の慢性的な循環障害や深部筋の機能不全は、放っておくと慢性痛や姿勢不良、膝・腰の不調へと波及します。
特に後脛骨筋は、足だけでなく下腿〜体幹へと連動する動作に大きく関わるため、しっかりケアすることが全身の健康維持にもつながるのです。
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『まとめ』
• 足のパンパン感やむくみの主な原因は「循環障害」「筋肉疲労」「靴の問題」
• マッサージガンや着圧ソックスは、即効性のある対策として非常に有効
• 後脛骨筋や足底筋のセルフケアは、慢性疲労の予防に必須
「たかが足のむくみ」とあなどらず、今日からできるケアを取り入れて、明日の仕事も軽やかな足取りで臨みましょう。